他の犬に吠えたときに。

前回は偶然一緒に散歩をする事になったご婦人の犬(ジャックラッセルテリア)がブルテリアに遭遇した時の様子を書きました。その続きです。

あら、お友達ー。

ブルテリアに「ガウッ」と言われた時点で、ご婦人と相手の女性はお互いに離れていくのですが、離れた後にご婦人が一言「良い子かと思ったら良い子じゃなかった、うふふ」と言っていました^^;

そもそも近づけたのはこちらだろう、というのは置いておいて…笑、このご婦人の中では、他の犬と仲良くできる=良い子という思い込みがあるのだなぁと思いました。

他の犬に吠えてしまう、ということで悩む飼い主さんは多いのですが、そのうちの多くは犬が吠えることで周りから白い目でみられることに苦痛を感じている場合があります。

吠えてしまって恥ずかしい。。という感じですね。

吠えてしまうことで犬のしつけができていない飼い主という評価になることが気になるようです。

犬が吠えるのは当然、と言いながらも自分の犬が吠える事を受け入れられない。

「受け入れる??うるさいのを我慢しろってこと!?」…と思われるかもしれませんが、そうではないんです。同じ様に吠えても、それに対して人が同じ様な対応をしても、心の持ちようで感じ方が全く違います。相手(犬)を自分の価値観で全否定していると、イライラしてしょうがないでしょう(´ー`*)「人様の犬に吠えるなんて失礼な。」とね。

そして動物は敏感ですから、そう思っている飼い主さんの心を感じ取ってさらに吠えていく。

「あ、君はあの犬が嫌い(怖い)なんだね。」と思えた時に初めて「じゃあこうしよう!」と飼い主さんが自分で解決策をみつけられるのです。ドッグトレーナーである私はあくまでそのお手伝いをしているだけ、です。

「犬が自分がリーダーだと思っているから吠える」とか、「どんな時でも人の指示を聞く様にしましょう」とか決して言わないのはそのためです。

そしてもうひとつ、他の犬とは仲良くしなければならない、というルールも人間が勝手に作った物で正しいものでも何でもありません。人間だって苦手な人がいたり、どうしても衝突してしまう人がいるのと同じ、犬だって「なんで道であった知らない他人(犬)と挨拶しなければならないんだ??」と思うわけです。

他の犬に吠えるときの犬の気持ちは、「何だアイツ!嫌だ!近づくな!あっち行け!」というメッセージが込められています。

飼い主さんが苦手な人や物やあるのと同じ様に、その犬にも得意不得意があって個性がありますから、「ほら、仲良くしなさい」を押し付けても上手くいかないのです。

ただ、他の犬に対して極度に吠えてしまったり、極度に不安を感じる犬であれば、トレーニングでストレスを緩和させてあげた方が良いと思う犬もいます。たまにすれ違うと狂ったように吠え始めるのをみると本犬も飼い主さんも大変そうだなぁと思うこともあります^^;

声の限りを尽くして吠える犬と、抱っこをして後を向いて(目隠しのつもりでしょう)じっとこちらが通り過ぎるのを待つだけの飼い主さんを見ると、『大丈夫かな。。』と思い声をかけたくなる気になることもあります。実際は余計なお世話になるので声はかけません(‐∀‐;私が連れている犬に吠えているのでさっさと通り過ぎてあげた方がいいと思うのでスルーします。

ご婦人の一言は、「他の犬とは仲良くしなければならない、吠えてはならない。」という犬のしつけの常識が、まだまだ人の常識として根強く残っているのだなと感じるものでした。

調布市の女性ドッグトレーナー・出張ドッグトレーニング inucco(いぬっこ)

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