こんがりおいしい肉を焼くためには…

前回ブログ(犬の分類)では、主に仕事で分けられた現在の分類についてご紹介しました。

人類は約1万年以上前から犬と共に暮らし始めた記録が残っていますが、5000年程前には人間が意図的に交配をしていたと考えられています。

そして中世ヨーロッパでは新しく登場した貴族階級が狩猟を大切にした事から、各種専門の猟犬が生まれて、地方ごとの変種ができていきました。何よりもまず役に立つ事が犬を選び、飼育する理由でした。

中にはわずか数世紀だけ意味をなした役割もあって、時代と共に無くなっていった犬種もありました。今日はそのような犬の中で、変わった使われ方をした犬種をご紹介したいと思います。

さぁ、みなさん。この絵の中の犬は何をしていると思いますか~?

ターンスピット犬 イギリス

せっせせっせと走っているようですね。まるでハムスターのようです。

コレ、実は肉を焼いているんです。

はい笑

肉焼き機(ロースター)の回し車を回して、お肉がムラなくおいし~く焼けるように串を回してくれているんです。

元々は人がやっていた仕事を犬に任せたようです。この仕事をする犬はターンスピット犬と呼ばれました。

人が頑張って手で回しています↓

イギリスのロースター

イギリスでは産業革命まで回転式ロースターを回すのはターンスピットの仕事でした。18世紀末は大きな家ではどこでも飼われていたと言われるぐらい身近な犬だったんです。自動回転式のロースターの浸透ともに飼育されなくなり今日ではいません。ターンスピット・ドッグの最古の記録は1576年に遡りますが、17世紀には機械式ロースターが開発され、ターンスピットのお仕事が次第になくなっていきます。それでもターンスピットの犬種が絶滅するのは19世紀になってから。回し車の中で無理やり走らされていた、なんて情報もありますが、機械が発明されても200年ほどイギリス人に愛されていたのですね(´・∀・`)

ターンスピットの外見はこんな感じ。

ターンスピット犬 イギリス 短足

胴長短足ですな(・ロ・)

前足が曲がっているという記述が多く、回し車を回す作業が原因と推測されています。

最後の犬は剥製になって残っています。

ターンスピット最後の犬「ウイスキー」ちゃん★

ターンスピット犬 イギリス

絵とだいぶ違いますね笑

人と犬の長い歴史から見ればごく短期間ではありますが、ターンスピットのように人々に盛んに使役され、時代とともに消えていった犬がいたんですね。。

ちなみに。。

ロースター以外にも犬力を使ったものが発明されていたようです。

犬力バター攪拌機や犬モーターや犬力自動車等のアイデアも出されてたようです。

犬 イギリス

ホンマかいな…

とツッコミたくなりますね(-.-;)

機械が普及した現代では共感できない事も多いですが笑、

全てを人力で生活することは、やはり大変だったのでしょう。

なんとかして人力よりも効率よく楽に仕事ができる方法はないか、考え出した結果がこのようなものにつながっているんですね〜。

本当に、犬と人の歴史は長くてまだまだ知らない世界がありそうです(´・з・)

※参考文献

wikipedia

「犬はあなたをこう見ている」J・ブラッドショー

調布市の女性ドッグトレーナー・出張ドッグトレーニング inucco(いぬっこ)

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