犬の散歩と問題行動

最近は早朝の散歩が気持ちよく、日中の散歩は暑すぎるような気候になりましたね!

犬に散歩が必要な理由はこちらに書いたことがありますが、再度その話題ですo(`▽´)o

犬にとって散歩は自分の生きている世界を認識するために欠かせない行動です。

ただ筋肉を動かすだけではなく、鼻で匂いをかいで、耳で音を聞いて、自分や自分以外の犬、物、人、出来事を認識していきます。

そしてそれが不足すると吠え、いたずら、留守番できない…などのいわゆる問題行動と言われるものに繋がっていきます。

犬のしつけに散歩は密接に関ってくるんですね~o(・ω・´o)

適切な運動量が足りていないと、特に「吠える」ことに繋がりやすいようです。

愛犬の吠えで困っている方は、運動量を増やしてみるだけで吠えが軽減することも多いんですヨ(@o@ !!

柴犬 子犬 においかぎ

生きている世界の認識や運動量が足りていないとなぜ、問題行動に繋がるの…?

と疑問が出てくるかもしれません。

それは犬の狩猟欲と関係しています。

犬は元来自分の食べ物は自分で狩猟して得ていましたが、人間と暮らすことでその必要は少なくなりました。その代わり、人間が行う狩りや牧畜などの手伝いをしていました。それぞれの仕事は、犬の狩猟欲を強化したものです。

家庭でペットとして飼われるようになっても、犬はこの狩猟欲をしっかり持っています。犬種や個体差によって欲求の強さは異なりますが、愛玩犬として人気のチワワやトイプードルだって、この狩猟欲はしっかりと持っています。

この狩猟欲を満たすような機会を愛犬に与えてあげることが、動物の福祉の観点からも大事だと言われています。具体的には、それは散歩だったり、ボールの持って来いだったり、おもちゃ遊びだったり、ノーズワークだったりする訳です。→アニマルウェルフェア

「狩猟欲」というと、動く生き物を捕まえることを指すと思われがちですが、狩猟の一連の流れの一部を満たすだけでもOKです。また、生き物を殺して食べることだけが狩猟ではありません。

目や鼻を使って探索する。

追いかける

捕まえて殺す

食べる

この「探索する」ということが犬にとって非常に重要な要素であり、それには自分の足で歩いて、鼻を使って匂いをかいで、耳や目を使って刺激を受ける必要があります。

だからこそ、毎日の散歩が重要になってくるのですね。家の中でも工夫次第で狩猟欲を満たすような遊びはできますが、やっぱり外に比べたら刺激が限られています。お外に出て、元気に歩いて、たくさん匂いをかいだり、走ったりすることで、ストレス発散に繋がっていきます。

チワワ シニア犬 吠え 

そしてこの狩猟欲を満たせずストレスフルな状況になると、自分で自分の欲求をコントロールするために、人間にとって咬んで欲しくないもの(家具とか)を咬んでみたり、気になるものに過剰に吠えてみたり、エネルギーが有り余りすぎて興奮状態になったり…と問題行動に繋がっていきます。

こんな仕組みで散歩と問題行動が繋がっていくんですね~(*´・∀・*)

ただ「散歩は大事」としか言われないとなかなか動けないかもしれませんが、犬にとっての狩猟欲の大事さを知って家の中で1日寝て過ごすだけでは満たされてないのかなぁと想像できたら、ちょっと散歩に行こうかな、と考えてもらえたら嬉しいです。

犬として狩猟欲を満たす機会を、愛犬に「与えて」みてはいかがでしょう?